紙コップタワーをつくろう!@静岡聖母幼稚園さくら組レポート

静岡聖母幼稚園への特別出張講座も二日目となりました。本日はさくら組さんです。子ども達は待ちきれないのか準備をしているとドアからこっそり覗いていたりして。わかったよ(笑)

定刻になり、園長先生からご紹介頂きご挨拶。子ども達の目はランランです。今日の流れを簡単に説明させていただいた後は、早速建築レクチャーへと進みます。

このクラス、反応凄いです。全ての建築に喰いついてきます(笑)

必死に手を挙げて発表します。分かっても分からなくても発表します。でもなんか答えられるかもって思ったんだよね。大丈夫、八木先生は嬉しいよ。お父さんお母さんも、真剣な顔になったり笑ったり。驚きや楽しさがあるっていいよね~。

さてみんなでホールに広がって制作スタートですが、ここでちょっと解説します。

紙コップタワーは上に積んでいくものなので、土台となる部分が小さかったり不安定だと高く伸びていくことはできません。でもこの部分の作業はまだ造形的に面白いわけではないし、ちょっと根気がいるんですね。そこをいかにやり通せるか。それは現実の建築工程でも、他のお仕事や勉強でも一緒ですね。基礎が大事。写真の子達は等間隔で滑らかに、アドバイスをしっかりと反映して丁寧につくりあげていました。行き急いだ他の大人より上手なくらいで(笑)

私もいろいろな子ども達と接しますが、こういうところに普段の育ちが見えてくる気もします。

中盤くらいになってくると、子ども達の胸から頭の高さになってきます。空間領域が出来上がってくることに気づきながら、緊張感とともに集中した時間が流れる工程です。そしてこの時に大切なことは何かというと、姿勢なんですね。少しの力の変化が大惨事を招いてしまうという局面では、人間は自然に背筋を伸ばし、緩やかに腕を上げ、手首の力を抜いてそっと置くようになります。頭の向きも目線もブレずに対象に正対します。思えば書道もそんな感じでしょうか。

失敗したら声をかけようと、あえて言わずに見守っていましたが、できる子は自然にできていました。立ち位置も、近づきすぎることなく自ら間合いをはかることができています。

最後の手直しは素敵なお母さんたちが手伝ってくれました。「メンタルに悪い」なんて声もありますが何のその。お美しゅうございます。ありがとうございます。

ステージに上って見てみましょう。ん?なぜかみんな抱っこしてもらってる。疲れたかな(笑)

でも作品は立派にできたね。ゆったりと周りのお友達の作品ともつながりながら、美しい空間ができあがりました。

さくら組のみんなで。達成感があるね。

お父さん、お母さんとともに。バンザーイ!

園長先生とともに崩壊実験です。

一つ抜くと、ザザザザザー、カカカカカ-と流れるように崩れていきます。

お口も思わず開いてしまいます(笑)

この仕組みについては、例えば美しく織ったセーターやストールが解けていく様を思い浮かべてもいいかもしれません。等間隔でつくられ、力の流れが均一であれば、壁はきれいに崩壊していきます。

ある意味無情なくらいの美学です。

片付け大作戦、本日のまとめもきちんと取り組めました。最後の感想では、私がつくる時に工夫したことは何?と聞いたら、「壁を少し曲げること」や「そっと積むこと」など、しっかり言葉で表現することができました。

 

体や手を使うこと、頭を使うこと、紙に落としこむこと、言葉で表すこと。このワークショップを通して、たくさんのことをやり遂げることが出来たね。立派だったよ。

静岡聖母幼稚園年長さんのみんな、よく頑張りました!ありがとう!