今日はデザイン学校の今年最後の授業でした。来週からは冬休みに入るということで、方向づけをしっかりしておこうというのが今日の目標。
宿題の完成度がまちまちだったので、とりあえず現時点での成果物をA1の紙2枚に載せさせ、ラフでいいから納めろと一気にレイアウトさせました。この一気にというところが大事です。
グループでダラダラやっていると何の意味もなく時間が過ぎていきますが、早くさばけさばけ、どうするどうすると瞬時に判断することを求めていくと、本当に大事な情報を優先できるようになります。
そしてグループ内の他のメンバーとの感性の違いや、手の動かし方、クオリティーに至るまで同時進行で複合的に目に映るようになる。良いアウトプットが出てこないのは、自分がしっかり指示を出していないからだ!イメージを的確に伝える努力を怠っているからだ!!と若干私もスパルタです(笑)
でもだんだんランナーズハイになってくると、みんなそれなりに楽しくやっているような。
その後の発表の時には、出た意見や思いついたことをポストイットに書いて図面や模型にどんどん貼っていきます。言葉と形を一体化させていくことを視覚的に把握させようという目論見。違和感や納得感を手に触れるもので感じろ、素直に言えと、どんどん生徒の手が動いていきました。いいことです。
こういうことをどんどん繰り返して、最終的な成果物ができていく。
悪ければどんどん直す、物惜しみするな。破壊と創造の取り組みです。
他のグループの講評を聞きながら、それぞれ思うところもあったんでしょう。授業終わりの号令をしたら直ぐに向こうの方で「グループ内コンペをしよう!」との声が。そこここで「あーしようこーしよう」の会話も。
そうそうみんな頑張れよ。
年明け期待しているぞ~。
ところで余談ですが、いやこのブログは余談だらけですが(笑)、生徒に文房具の話をしました。
それぞれにお気に入りの一本を発表してもらい、その理由を聞きいて、少し私の考えを伝えました。
デザインを学ぶものとして、それを生みだすものにも関心を持つようにと。
決して高価なものを求めろと言うわけではありません。
自分の持ち方、バランス、重心、グリップ形状、重さや長さ、使うシーンなど、毎日手で触れる一番使用頻度が高いものを追求することは、それが今後椅子になったりダイニングテーブルになったり、浴室やトイレになったり色々なケースで追求していくことにつながるからです。
機能と美しさの融合、良しとする感性を培う基本です。
こだわらない人もいるでしょうが、簡単にこれでいいで終わらず、デザイナーであれば何故いいのか全部説明できるようなっていなければいけないと思います。
考え、整理し、納得の基準を見つけることで、文房具が表現の道具に変わっていくのだと思います。
少しずつ見なおしてみるようにというのが冬休みの宿題です。