草薙新体育館が竣工し、今日は建築関係者向けの見学会が行われたので行ってきました。
内藤廣さんが設計し、静鉄の県立総合運動場駅から歩いていくと、敷地の最後に出てくる建物です。
軒を抑えているから圧迫感はありませんが、
中に入ればバスケットコート4面分のアリーナ。
これは代々木体育館などと並び、国内最大級の大きさらしいです。器具庫や運営諸室は客席下にすっぽり収めているので、そっけないくらいシンプルな空間構成になっています。
構造については、以前このブログでもアップしましたが、RCリングの上に木造集成材をずらりと立てかけ、鉄骨の屋根を支える架構形式。
天井には集成材をつくるときに切り出した木のあまりを利用したルーバーが全面的に覆っています。
見た目にシンプルすぎるほどシンプルな部材だけで作られているということは、裏を返せば構造解析がどれほど大変だったかを表しています。
この照明は三重の海の博物館でもありましたね。
内藤事務所のお気に入りなんでしょうか。
他でもちょこちょこ見ますしね。
見学の後、内藤さん本人と説明&意見交換会を行いました。
この建物はプロポーザルが発表された年末に、ヨーグルトのふたをいじっていて直感でできたという話をされ、内藤さんが昔スペインのイゲーラスの事務所で働いていた時に言われたことを話してくれました。
イゲーラスからは、プランをまとめていると「何かに似てくるとうまくいくんだ」と言われたとか。
何か。何々のようなと言ってもいいのかもしれません。
その柔らかい言葉が示してくれるという感覚に、共感です。