今日は一日ようちえん

吹き付ける風が日増しに冷たくなり、秋も終わりに近づいてまいりました。

今日は一日休みをとって幼稚園の活動に参加してきました。

 

午前中は園に講師を招いての文化講演会。子供の自己肯定感(自尊感情)を伸ばすための言葉かけの工夫やコミュニケーション能力を高めるため、ワークショップを交え貴重なお話を伺いました。

 

といっても、何も特別なことをするわけではありません。しっかりスキンシップをし、向き合い、待ち、子供なりの理由を理解していくこと。様々な経験を体感的に積ませることで、脳を鍛え精神的成長につなげていくなど、その理由を理論的に説明して頂けたことが良かったです。納得してできますしね。

 

 

午後は園長先生と全日本私立幼稚園連合会静岡地区フォーラムに出席してきました。幼児教育の無償化を目指した集まりでしたが、子育てをとりまく環境について、恥ずかしながら知らないことが多々有りました。

 

まず保育園は厚労省、幼稚園は文科省の管轄。ここまでは分かります。しかし現在の公費投入額は圧倒的に保育園のほうが多いです。もうじゃぶじゃぶ。園舎を建てる時の施設補助も必要だと認められれば8割は出ます。

 

一方で幼稚園。8割なんて夢のまた夢・・・まず出ません。

さらに公立幼稚園と私立幼稚園で圧倒的な助成金の格差が。うちの私立幼稚園は月額21500円ですが、近所の公立幼稚園は月額7000円。まあ後で知って正直悔やみましたが(笑)

 

実は私立の幼稚園の先生方が、待遇的にも一番辛いんですね。それなのになんとか頑張ってやってくれている。尊い仕事と認識し、教諭という資格を持って、幼児教育というものに向き合ってくれてます。

 

もちろん保育士の方々も各々の場所で頑張ってくれてますが、パート保育士を3交代ローテーションで回しながら、長時間子供をみている保育所などでは、やはり教育というところまで届かないのが実情のようでした。

 

現在の子供子育て支援法。たくさん長く預けて、どんどん働けということなんでしょうか。

実際のところ、待機児童は都市部にこそ居ますが、非都市部では幼稚園も保育園も定員割れしています。全国一律に法の網をかけるのは無理があります。

 

更にはっきり言えば、保育所の保育時間を増やしても、社会が理解しなければ就労時間が増えていくだけなので、親子の触れ合いにはつながりません。子育てがめんどくさいと思う人が増えるだけです。そしてそういう人ほど自分の子供は良い教育を受けられていないと思いがち。

 

よくよく考えれば、小さな子供がいる家庭は、親もまだ経済的にゆとりのない世代。幼稚園へしっかり助成することで親の負担を減らし、更に幼児教育の充実にしっかり打ち込める環境を作ってあげることで、先生方の離職率も下げることができるというもの。

 

デザインの仕事をやっていると幼児教育の大切さを痛感します。今や多くの分野の仕事が海外でアウトソーシングされていますが、それができない分野こそ創造性や知性が必要とされる分野です。それには様々な体感する経験が不可欠です。個々の感性に深く沈潜していたものが、大学などの最後の高等教育を経て花開いていきます。

 

それが国力を作っていく。

 

フィンランドの例もあります。

 

幼児教育への投資こそ、最も将来性の高い効果ある事業なのではないかと思います。

 

父母の会会長を努めて8ヶ月。自分なりにだんだん見えてきたような気がする最近です(遅い(笑))