Picture Window

窓のパースの向こうに広がるメタセコイアの並木道。
地面が傾斜しているので、一枚の写真の中に2つのパースの焦点があるようです。
ここは切り絵の美術館。
展示室と展示室をつなぐ廊下には、風景を切り取るピクチャーウインドウが水平に設けられています。
私にとっても、開口部をデザインすることは設計においてとても大切な作業。
自然の中や、市街地の中などいろいろなロケーションはありますが、いつも心がけるのは長く見つめるトリミングと一瞬で横切るトリミングの違い。
連続する時間の流れや人の心理状態をイメージしながら、幕と幕の間にちょっとしたものを差し込めば、それがきっかけとなって少しだけ豊かな気分になったりします。
たまに外から建物を見てると、なんだか窓って外部に対して少しでも豊かな内部空間を獲得する、決意表明のように思えてきます。